「してないよ。
ことちゃん、きいて」
先輩が静かにそう言った。
「最初の質問に答えると、
俺は塚尾さんのこと
好きじゃないよ」
「じゃあ、なんで、
一緒にホテルに行ったんですか?
なんでキスしたんですか?!」
どうしよう。
もう、目が潤んできた。
先輩の前で泣きたくないのに…
「ことちゃん、落ち着いて」
村薗先輩は苦しそうな表情で
少しずつ後退りする私の腕を掴んだ。
「俺が悪いんだ。
俺が…全部…」
「先輩がしていることの意味が
わかりません…
塚尾さんのこと
好きじゃないのにキスしたり、
急に私のことを避けたのに、
今、私と一緒にいるし…
私…私はっ…」



