だから、言えない



「じゃあ、私にも教えてくれませんか?
塚尾さんが好きなんですよね?」

そうだ、きいてみよう。

先輩の口からはっきりと、
塚尾さんに対する気持ちを聞けば、
私はきれいさっぱり、
先輩を諦められる。

「ごめん、何のこと?」

村薗先輩が、
頭に手をあてたまま、
私を見つめた。

「忘年会の二次会の後……
塚尾さんと行ったんですよね…?
ホ…ホテル…」

でも、ダメだ…
この話をするとまた、
泣きそうになる。

「…塚尾さんに聞いたの?」

先輩は手を下ろした。

「はい…あの…
先輩の裸の写真も見ちゃいました…
それは謝ります…
でも、無理矢理見せられたんです」

先輩は、あきれたように
大きなため息をついた。

「塚尾さんとホテルに行ったのは
ほんとですか?」
「…うん」