だから、言えない



その後、体を洗っている時も、
温泉に浸ってるときも、
ずっと塚尾さんが言ったことが
頭の中をぐるぐると巡って、
横でぺらぺら話してる
塚尾さんの話の内容が
入ってこなかった。


やっぱり村薗先輩って
塚尾さんが好きだったんだ…

塚尾さん、顔かわいいし…
セクシーボディーだし…

私は、ちらっと塚尾さんの胸に
目をやった。
大きいなぁ…
この胸を、先輩は触ったんだろうな…

やっ!!考えたくない!


「私、もう出る」
「えー?もうですか?」
「ゆっくり入ってて」

温泉って気分じゃないや。
そもそも、
社員旅行って気分でもない。

村薗先輩が塚尾さんと好き合ってて、
寝たこともあるとか、
そんなこと聞かされたら
もう、他のことなんて考えられない。


私は大きな鏡の前に座って、
ドライヤーを手に取った。