だから、言えない



「家族って、
色んな形がありますよね。
だから、家族だと思えば、
家族なんだと思います。
朝河家は、あぁいう家族です。

でも、私は一人親と子供の二人家族も、
血の繋がっていない子供たちでも、
自分達で家族だと思ってるなら、
それは家族だと思うんです」
「……そっか。
そう考えることもできるな」

こいつも、
家で色々あったみてぇだから、
家族について思うとこも
あんだろうな。

だけど、朝河家は、
俺の理想の家族だと思った。

昔、あいつに言ったこと……
あのときは、
ぼんやりとしか分からなかったけど、
今ならはっきりと言える。

もう、あいつに
言うこともないと思うけど。

「あ、佐山さん。
明けましておめでとうございます」

竹本が俺に、
スマホの時計画面を見せた。

「おぅ。明けましておめでとう」
「今年も宜しくお願いします」
「こちらこそ」

竹本がいつものまぶしい笑顔を俺に向けた。

かわいいな。

もしその笑顔を壊すやつがいたら、
俺は許さない。