「変な体勢だから、
腰が痛くなってきた」
「えー!」
ただでさえ、
俺と竹本は触れそうなくらい
近くにいたのに、
竹本がごそごそ動くから、
ちょうど俺の顔の前に竹本の耳元があり、
俺の胸に竹本の腕が
押し付けられる状態になってしまった。
そして、
竹本の髪の匂いがふわりと俺の前に漂って、
ドキッとする。
俺はそのまま、無意識に目を閉じて、
竹本のこめかみ辺りに、
自分の額を付けた。
竹本の匂いって、
なんか落ち着く…
「え?佐山さん、何……
んっ!」
ちょうどその時、
ドンドンドンと、
木の床を歩く足音が近づいてきて、
俺たちがいる部屋の前で
止まったから、
俺は慌てて、
何かを言いかけた竹本の口を
手でふさいだ。



