だから、言えない






佐山さんの部屋って、
デザイナーに依頼したの?
ってくらい、
おしゃれであか抜けてて、
生活感もないし、
まるでモデルルームみたい。
こんなとこに住んでたなんて…

そして、私は、
こんなおしゃれな部屋の真ん中で、
ボサボサの髪の毛なんか気にせず、
地べたにおでこをつけている…
なんともおかしな絵…

「佐山さんっ!
ほんっとにすみません!」

シャワーを浴び終わって、
薄着で頭にタオルを掛けたまま、
リビングルームへやって来た
佐山さんの前で土下座した。

「え?ちょ、やめろよ」
「私が昨夜何したか、
大体想像できます!
佐山さんに大変ご迷惑を…」
「いや…なんか…」

佐山さんは、
困った顔で頭を掻いた。

「何でしょうか?」

私は顔をあげたけど、
佐山さんは背が高すぎて、
ものすごく首を後ろに
曲げなきゃいけなかった。

「お前が怒るかと思ってたから…
ちょっと驚いてる」