だから、言えない



「ここにしましょっ?」
「え?これって、ラブホ…」
「寝るだけだから、
どこでもいいですよね?」

村薗さんを見ると、
明らかに嫌そうな顔をしていた。

ここで考え直されても困るから、
あたしは村薗さんの手を引いて、
さっさと中へ入ることにした。


部屋に入っても、
村薗さんは入り口に突っ立ったままで、
あたしはさっさとコートを脱いで、
村薗さんをベッドまで引っ張った。


「なんだか…落ち着かない部屋だね」
「ラブホですからねぇ」

落ち着いちゃったら困るじゃない。
逆じゃないと!

「あたし、シャワー浴びてきますけど、
村薗さんはどうしますかぁ?」