あいつが考えたことは、
大体わかった。
だけど、思い通りにはさせねぇ。
「ねぇ、佐山さん、
二人でどこかいこうよぅ」
また耳元で竹本が囁く。
俺の家はここから五分。
こいつはべろべろで歩けねぇし、
タクシーでも帰れない。
優は連絡がつかない。
「…ほんとに気分悪いのか?」
「佐山さん、
わたしと二人は嫌なの?」
あぁ、もう!
会話できねぇのって、
こんなに面倒くさいんだな。
仕方ない、こいつの酔いが覚めるまで、
俺の家で水でも飲ませよう。
覚めればタクシーを呼んで、
帰らせればいいだけのこと。
他意はない。
ただ、さっきからこいつが言ってること、
まるで俺に火を着けようとしてるようなんだけど……



