だから、言えない



「え、ことちゃん…?」
「全然起きねーの」
「困ったね…
とりあえず、俺、
ことちゃんのことおぶるか…」
「村薗さーん!
ちょっと来てください!」

塚尾が優を呼ぶ声が聞こえた。

「いけよ。俺がやっとく」
ごめん、といって、
優は塚尾の方へ行ってしまった。

皆、店の玄関の方に
移動しちまったし、
後は俺たちだけだ。
さっさと行かねぇと。

竹本をおぶって、皆と合流すると、
梨子が心配そうに
竹本に声をかけていた。

「おい、しっかりしろ。
大丈夫か?
こいつ、今日はどうしたんだ?」
「さぁな…」

俺が答えた。

優はこちらを心配そうに見ていたけど、
塚尾が横にべったりついて、
何か話している。