その忘年会の日、
私は若干気になっていた。
なぜ、いつものように
職場付近の店ではなくて、
わざわざ三駅も離れた
青山駅前の店でするのか。
ただ、この辺りで一番栄えてる駅は、
確かに青山駅だから、
塚尾さんも、
いい店を選んだ結果
そうなったんだろうけど…。
そして、店に着くと、
席順の紙が回ってきて、
それもまた気になるものだった。
私、塚尾さん、専務、飯田さんが
固まっていた。
おかしいな…
この席は塚尾さんが決めたから、
てっきり村薗先輩と塚尾さんが
隣り合うと思ってたのに、
実際二人は一番離れていた。
佐山さんは村薗先輩の真向かいだ。
忘年会が始まると、
私は久しぶりに社長と少しお話しして、
塚尾さんの手伝いもしていた。
「竹本さん、いいですよー。
あたし全部やるんで、
食べててください」
「えー、いいの?」
「はい。
あ、お酒何にしますー?」
塚尾さんがドリンクのメニューを
私に見せた。
「うーんと、じゃあ…これ」
「あたし、オーダーしときますね」
もう一つの違和感…
塚尾さんがやけに優しいこと。



