だから、言えない



あの時の…
佐山さんと片林さんの
倉庫での会話を思い出した。

確かに片林さんが心配しているのに、
佐山さんは反抗的だったような…。


「村薗にも言ってるんだが、
佐山のこと、頼むな」
「はい。でも、あのう…」
「なんだ?」

片林さんが眉間にしわを寄せた。

「えっと…
片林さんと佐山さんって、
どういう関係なんですか?」

そう、前もこのことが気になったんだよね。
不倫説か、親戚説。
どっちだろう。

「別に大した関係ではない。
ただ…」

片林さんは腕を組んで目を閉じた。

「この前の昼休み、
お前が佐山に聞いたことがあるな?」
「あ、はい」

お母さんの味が恋しくなりますか?
のことだ。

「あの事、お前、気にしてるだろ?」