「佐山さん、
そんなに不味かったんですか?
竹本さんの卵焼き」
塚尾がふんっと馬鹿にしたように
鼻で笑った。
「ちげーよ!
塚尾、お前まじで黙れ」
俺はそう言って、席につくと、
また竹本の弁当を食べながら、
竹本がこれを作ってる姿を想像して、
暖かい気持ちになった。
竹本の弁当…
こんなに美味しいもの初めて食べた。
嬉しい…嬉しい……
嬉しい!!
やっぱり、好きだな…
竹本のこと。
梨子は外へ食べに行き、
飯田さんと塚尾が部屋から出てった頃、
俺は弁当を食べ終わった。
嬉しくて味わって食べたら、
量は少ないはずなのに、
食べるのに時間がかかった。
「竹本、ごちそうさま。
これは洗って返すから」
竹本に空になった弁当箱を見せてから、
蓋を閉めた。



