だから、言えない



戸惑いながらも、
俺は席につき、
生まれて初めて、
弁当箱というものを開けた。

うまそう……

「私、余計なことを
してしまったでしょうか?」
「あ、いや…」
「おいしくなかったら、すみません…。
っていうか、おいしくないかも…」


落ち着け俺!
さっきからまともに話せてねぇぞ。

竹本はきっと、昨日のこと気にして、
弁当を作ってくれたんだ。

気をつかわせちまったんだ。

「へぇ、おいしそうだね」

優がわざわざ席をたって、
竹本にもらった弁当をのぞきこみにきた。

「ね、連?」
「お、おう…
うまそう…」