だから、言えない



ど、ど、どうしよう。

佐山さんに無理矢理答えさせた
みたいになってる。

ちらっと横を見ると、
塚尾さんが私をにらみつけていた。

うわぁ…軽蔑されてる、絶対。

でも、佐山さんに何も言われてないのに
謝るのもおかしいよね。

片林さんがコホンと咳払いし、
席を立つと、部屋から出ていった。

「昼食をとってくる」

と言い残して。



妙に気まずい空気が流れて、
口に放り込んだ弁当のおかずは
全く味がしなかった。

佐山さんは相変わらず無表情で、
スマホを見ながらおにぎりを食べているし、
塚尾さんはパソコンで、
下着ショップのECサイトで
セクシーな下着を物色しながら、
弁当を頬張っている。