海の向こうで





「やーっぱり、誰かいるよな。早く出てこないと、この倉庫爆破しちゃうよー?」



と、また外から声が聞こえてきた。



「仕方ないから俺だけ出る。うみちゃんは隠れて待ってて」



「うん…ごめん」



「ん」



というわけで、私は2階へ、鮎斗くんは外へ行くことになった。




私が2階に行く理由は、幹部室があるから。



幹部室が一番安全だし、音も漏らさないからね。



ひっそりひっそりと、音を立てないように階段を登る。



「着いた…」



震える脚で、私はなんとか幹部室に入り込んだ。



そのまま、ガチャリと中から鍵を閉める。



でも、様子が気になって、私は外の音に集中する。



でも、ここは防音室。



外からここで話している声も聞こえなければ、ここから外で話している声だって聞こえない。



でも、外に出たって特に役立つことはない。




だから、私は待っているしかないのかな。




そう、なんだよ、ね…。