海の向こうで





「私、見たんだもん。飛鳥が昨日、女の人とデートしてるの…」



と言うと、飛鳥はちょっと困った表情をした。まさか、…。



「ごめん。あれは…」



「嘘吐かないで」



私はそれを遮った。



言い訳なんて、全然“良い訳”じゃない。



回りくどい言い訳なんていらなかった。



「…じゃあ、さ」



と飛鳥が口を開く。



「海華は、昨日誰と何してた?」



「…あ、ゆとくんとここに来て、それで…」



「鮎斗と?ふたりで?」



と言われて私は頷く。



「一緒じゃんかよ」



「一緒じゃ…ないじゃん」



私の目から、涙が溢れ出してくる。



「…もう、帰ろうか」



なんでそうなるの。なんで、そんなに素っ気ないの。