海の向こうで




「ちょっとだけここ寄ってもいいか」



「うん」



私は頷いた。



「わあ…」



そこは私の好きなアクセサリー屋だった。



昨日は全く気づかなかった。



「ここ結構穴場らしいんだ。ほら、奥まってるし」



と飛鳥。



だめじゃん、こんなことされたらまた好きが募っちゃうじゃん。




「…海華?」



飛鳥が心配げに尋ねてくれる。



「…っ、ごめん、なんでもないよ」



また、ぎこちない笑みを浮かべた。




***




「海華」



2人でベンチに座ってると、ふいに飛鳥から声をかけられた。



「なんかあったか?」



飛鳥は鋭い。今日私が居心地が悪そうにしているのも、きっと見抜いている。



「なんにもないよ」



とまた笑う。



「その笑顔、やめろよ」



と言われ、私はかっとなって言い返す。



「飛鳥の所為じゃん…」



「え?」