「じゃあ飛鳥がつけといて、もし事故に遭ったら私を守ればいいじゃん」
と私が言った。
本当は私が飛鳥を守りたいくらいだけど、そんなこと言ったらずっとヘルメットの押し付け合いになっちゃうからね。
「…………………………分かったよ」
ようやく飛鳥が折れてくれた。
飛鳥がヘルメットをつけ終わると、バイクは走り始めた。
「…ねえ、飛鳥」
私は飛鳥の背中に向かってぼそりと呟く。
「んー?」
飛鳥は聞き取ってくれたみたいで、返事をしてくれた。
「私たち、付き合ってるんだよね?」
と私が言うと、バイクがいきなり揺れた。
「ばか、いきなりそんなこと言うなよ」
これ絶対照れてんじゃん。
よかった、なかったことにされないで。
顔を見たいと思ったけど、私は飛鳥の後ろにいるから顔を見れない。
もう。
前は見ないであげたけど、今回のはみたいな。
でも結局は見れずに、倉庫へと着いてしまった。
もちろんその頃にはとっくのとうにけろっとした表情をしている飛鳥。



