海の向こうで





「…」




「…」




沈黙が続く。



き、気まずい…。



でも、なんだかかなり真面目な話をするんだろうって分かったから、私からは切り出せない。



だって、だからカフェなんか来たんでしょう?



誰にも聞かれないように。



それと、寒くないように。



ちょっと話をするんだったらバイクでもいいじゃん?



だから、相当な話なんじゃないか。



そうなんとなく予想した。



「こちらココアふたつでございます」



その沈黙は、店員さんによって破られた。



店員さんは私達が何も喋っていないことに慌てたのか、カップをふたつ置くと、



「失礼いたします」



と言って急いで去っていった。



飛鳥がココアをすすり始めたから、私もそれに倣う。



飛鳥がココアのカップを静かにカチャンと置いたことで、私は飛鳥と目が合った。



「俺の両親は、俺が小さい頃に亡くなったんだ」