海の向こうで





飛鳥が欲しかったから。ただ拗ねてたから。



そんな理由じゃ、なかったと思う。



だったら何が理由なのか。



「俺が欲しかったんだよ。なんでくれないんだろうって思ったから」



なんでそんな顔で嘘を吐くの…。



「嘘つかないで。お願いだから、本当のことを教えて」



と言うと、飛鳥はしばらく黙った。



でもその後に、彼はふっと笑った。



「分かった。日向の前ではできない話だから、カフェにでも寄ろうか」



と言ってバイクに乗る飛鳥。



今日は乗っけてくれないんだ。



ちょっと悲しくなりながら、私はひょこっと飛鳥の後ろに乗っかる。







少ししてついたのは、お洒落な建物。



「何名様でしょうか…って、飛鳥じゃん」



どうやらその店員さんと飛鳥は知り合いらしかった。



「一番奥の個室借りるな」



「あー…はいはい」



ちょっと面倒そうに彼は言った。