海の向こうで





飛鳥は暴走族に入ってないから、こういうのは参加しないんじゃないの…?」



「海華が拉致られたって聞いて、居ても立っても居られなくて」



なにそれ。嬉しいんだけど…。



「とりあえずここから逃げるぞ。車用意してあるから、俺らは先に帰るぞ」



「え、でも海は…」



「海はほかの車に乗って行くみたいだから。行くぞ!」



「わっ」



いきなりお姫様だっこは恥ずかしい。



でも多分今歩こうとしても遅いだけだし、ちょっとだけ甘えさせてもらおう。



「そうだ!朱里は…?」



すっかり朱里のことを忘れてた。



「もう恋音が助けてくれたから」



「そっかあ…」



ほっとして、私はそっと目を瞑った。



そこから記憶はなくて、気がつくとベッドの上だった。