「……熱、高いな…

ちょっとごめん」


先生は医療用の電話で何か言っている。
頭がボッーとして何言ってるのかわからないけど嫌な予感しかしない。


「結菜、熱が高いから、解熱剤の注射頑張ろう?」


ほらやっぱりまた痛いこと………
しかも解熱剤の注射って筋肉注射だからものすごく痛いよね。


自然と涙がこぼれてきて、逃げたくなってきた。
でも、今日は陽翔先生にたくさん迷惑かけちゃったし、少しくらい我慢しないと。


勇気を振りしぼって


「……うん 嫌だけど頑張る。」


そう答えて腕を出した。




「えらいな、なるべく痛くないように、頑張るから」


ポンポンと、頭を撫でてくれる