「検査……抑えて無理矢理やったりして本当に悪かった。

結菜ちゃんの怖いという気持ち、わかっているつもりだったけど、何もわかっていなかった。本当にごめん……」


検査はしないといけないのはわかっている。
でももう少し結菜ちゃんが落ち着くまで待ってあげれば……
そんな思いもあり頭を下げると、



「…陽翔先生は何も悪くない……

私が弱いから……少しのことなのに我慢できないから……

私、小学生のときも入院していて同じ検査をやったけど、みんな『このくらい我慢しなさい』としか言わなかった。
それが普通のことだと思う。

でも……陽翔先生は私の気持ちも考えてくれて一生懸命向き合ってくれる。

検査は怖かったけど、すごく嬉しかったよ。
だから、謝らないで。」



たくさん辛い思いをさせたのに結菜ちゃんは、そう言ってくれた。