陽翔先生はビクッっとしたことに少し驚いていたけど


「 注射怖いかな?

それとも俺が怖い?」


私の目をまっすぐに見てそう問いかけてきた。


「…ど、…どっちも怖いです。」


我儘ばっかり言っているのにひとつも怒らない陽翔先生に怖いなんて言うのは申し訳無かったけど医者自体が恐怖の対象でしかない。


「…そうだよな
今日初めて会った人がいきなり痛いことをしようとしているんだから、怖いに決まっているよな。

…でも俺は、結菜ちゃんが心配なんだ。
だからお願い、泣いても騒いでも大丈夫だから頑張ってやってほしい。」