「………結菜、もう痛いの終わりだよ

止血終わったら、いっしょに帰ろう」

「………うんっ」

すぐに笑顔になる結菜…

最初のころは、泣いてばっかりだった…

けど今は、痛いことしたときは泣くものの
やる前は涙を堪えてくれるし、
やったあともすぐに、泣き止んでくれる。

本当成長したな………


そんなことを思いながら、
結菜の髪を撫でていたら、
止血も終わっていた。


「…じゃあ、帰ろう」

「うんっ」


結菜と手をつなぎながら
病院の外までいくと…全身に寒さを感じる。

もう季節は11月だ。


「結菜、病院暖かかったから寒いな」

そう言って、そっと自分のきている
上着を結菜の肩にかける。


「…ありがとう、でも、これじゃあ陽翔が寒いから、早く車行こう」


「………そうだな」


結菜の手の温かさを感じながら
いっしょに車まで行った。