病室のドアを開けると
もわっとした空気を全身に感じる


…暑い

外に出ると蝉が鳴いていて
すっかり夏になっていた。


「暑いな。
結菜、大丈夫?
歩ける ? 筋肉も体力も落ちていると思うから無理はしないで」

「うん…大丈夫だよ。 たぶん」

外を歩くのは久しぶりだけど
駐車場まで距離は近いし
陽翔に、そのまま着いていった

だけど…筋肉がかなり落ちていたみたいで車に着いたときにはヘトヘト…

歩いただけなのにこれって…

なんとか車の助手席に乗る



「大丈夫…?」


陽翔は車の冷房をつけてから
顔をのぞき込んできた。


「大丈夫だよ。
でも、思ったより体力なかったみたい…」

「………そうみたいだな
しばらくは無理せず俺を頼って?」

「…うん、ありがとう」


そう言うとニッコリ笑う陽翔………