「結菜、部屋着いたよ」

そう言って、結菜を病室のベッドに
そっと座らせる。


一瞬クラッとした結菜を、見逃さない。

朝の診察でも少し気になったけど、
栄養失調による貧血かもしれない…


少し疲れやすくもなっているみたいで
よりかかってくる結菜………

そっと、結菜のサラサラの髪を撫でていると、看護師の村上さんが朝食を運んできてくれた。


「結菜、ご飯食べよ?」


「ごめん…食欲ない」

しゅんとしてそう言う結菜だけど
少しでも、食べさせないと。