「…グスン…ただでさえ、私の我儘で迷惑かけているのに…グスン…私…なんていない方が良かったのかな。」

言ってはいけない、

そうわかっていても止まらない。


そこまで言うと、夏菜さんは悲しそうな表情になる。
だけどすぐに口を開いて、


「結菜ちゃん、陽翔先生は結菜ちゃんのことを嫌いになんてならないよ

結菜ちゃんの辛さだってちゃんと理解してくれているから……

それに……結菜ちゃんがいなくなったらすごく悲しむよ! だって、結菜ちゃんに初めて会ったときからずっと結菜ちゃんのことばっかりだもん……………」


夏菜さんは、陽翔が暇さえあれば私の病気のことについて調べていること、いつも『自分が変わってあげたい』………そう言ってくれていることを教えてくれた。

こんなにも、私のことを考えてくれてくれていたんだね………なのに本当にごめん………



「だから、いなくなるなんて考えるの絶対ダメだからね!!」

いつもは優しい感じで
話す夏菜さんに強くそう言われて、ゆっくりと頷いた。


「…じゃあ、もうすぐ、陽翔先生手術終わってくると思うから涙拭いて……」


そう言って、消毒したタオルを貸してくれる。それと同時に病室のドアが開く。