瑠璃の発言に、沙也加は苦笑を浮かべた。
「――ああ。ふたりみたな美男美女をふる人が、いますもんねえ」
沙也加の言葉に、瞬くんと瑠璃がどこか意地悪く笑って頷いた。
沙也加が私たち四人のすべての事情を知っていることは、瞬くんも瑠璃もご存じなのだ。
「ほんと。俺、あんなはっきり振られるの初めてだよ」
「私もですが?」
「よく考えるとすごいよね」
三人は結託したように、ニヤニヤしながら私を見てくる。
――う。
「あ、えっと。私、そろそろ屋上に行ってくるね……」
いたたまれなくなってきた私は、そう言ってそそくさと屋上の方へと向かう。
背中越しに、「まあ仕方ないでしょ。花梨と暁斗くんは周りのこと見えてないもん」「えー。俺もうちょい押せば行けたと思うんだけど」「は? あんたが行けるわけないでしょ。暁斗の方が断然かっこいいから!」なんていう、三人の会話が聞こえてきた。
瞬くんと瑠璃とは、私が暁斗と本当の恋人となった後も、仲良く話したり一緒に遊んだりするけれど。
時々こうして遠回しにちくちく責めてきたり、私たちをからかって面白がったりしてくる。
あのふたり、本当に気が合うなあ……。
ふたり分のお弁当を持って屋上へ向かいながら、私は苦笑いを浮かべるのだった。



