ちょうど登校してきたらしい同じクラスの友達が、私の肩をポンと叩きながらそう言った。

 私は慌てて口を噤む。

 誰かがいて話せる話題ではなかった。

 だから私は、暁斗に謝るのを諦めてしまったんだ。

 そしてそのまま、その友達も一緒に私たちは校舎の中へと入った。

 私と友達の会話に、時々気のない相槌を打つ暁斗は、一体何を考えているのだろう。

 私には、全然分からなかった。