カランカラン。
「いらっしゃいませ。あら、専務さん」
「こんばんわ、ママ」
ここに来るのは2ヶ月ぶりだが、顔は覚えてもらっていたらしい。
「麗子がいつもお世話になっています」
カウンターの席を勧めながら、ママはニコニコしている。
どうやら彼女が会社を辞めたことは知らないようだ。
「彼女、来てますか?」
マンションに行ってみたが帰った様子はなかったし、ここにいるんじゃないかと思ったんだが。
「いいえ、最近は家にもここにも顔を出さないわ」
「そうですか」
ここにも来ていないと言うことは、一体どこに行ったんだ。
「ママ、彼女が行きそうな所に心当たりはないですか?」
こんな事を言えば、ママに心配をかけるだけなのは分かっている。
でも、今はそれ以外に手がない。
「麗子、どうかしたの?」
やっぱり、ママの顔色が変わった。
「たいしたことではないんです。ちょっと怒らせてしまったらしくて、電話に出てくれなくて・・・」
「あら、」
ママの顔がパッと明るくなる。
きっと恋人同士の痴話げんかとでも思ったんだろう。
実際それに近いものがある。
「ちょっと待ってね」
ママがその場で電話をしてくれたが、
「あら、出ないわね」
やはり麗子は電話に出ない。
困ったな。
でも、これだけ避けられるって事は、本当に会いたくないのかもしれない。
だったら、俺も追いかけるべきではないのかも。
連絡が取れない麗子のことで気を使ってくれたらしく、ママがやたらと酒を勧めてくれた。
俺も遠慮なく飲み続けた。
昨日から一睡もしていなかったことも、頭痛のせいで鎮痛剤を飲んでいることも忘れて、酒に逃げてしまった。
当然、いつも以上に酔いが回ってしまった俺。
普段なら歩けなくなるほど酔うことなんてないのに、今日はダメだ。
ガンガンと頭が割れるような痛みが襲い、俺はうずくまった。
「専務さん、大丈夫?」
心配そうなママの声が遠くで聞こえる。
しかし、それに答える気力は残っていなかった。
バタン。
自分の体が床に落ちていく感覚がわかる。
しかし、もうどうすることもできない。
そこで、俺の記憶が途絶えた。
「いらっしゃいませ。あら、専務さん」
「こんばんわ、ママ」
ここに来るのは2ヶ月ぶりだが、顔は覚えてもらっていたらしい。
「麗子がいつもお世話になっています」
カウンターの席を勧めながら、ママはニコニコしている。
どうやら彼女が会社を辞めたことは知らないようだ。
「彼女、来てますか?」
マンションに行ってみたが帰った様子はなかったし、ここにいるんじゃないかと思ったんだが。
「いいえ、最近は家にもここにも顔を出さないわ」
「そうですか」
ここにも来ていないと言うことは、一体どこに行ったんだ。
「ママ、彼女が行きそうな所に心当たりはないですか?」
こんな事を言えば、ママに心配をかけるだけなのは分かっている。
でも、今はそれ以外に手がない。
「麗子、どうかしたの?」
やっぱり、ママの顔色が変わった。
「たいしたことではないんです。ちょっと怒らせてしまったらしくて、電話に出てくれなくて・・・」
「あら、」
ママの顔がパッと明るくなる。
きっと恋人同士の痴話げんかとでも思ったんだろう。
実際それに近いものがある。
「ちょっと待ってね」
ママがその場で電話をしてくれたが、
「あら、出ないわね」
やはり麗子は電話に出ない。
困ったな。
でも、これだけ避けられるって事は、本当に会いたくないのかもしれない。
だったら、俺も追いかけるべきではないのかも。
連絡が取れない麗子のことで気を使ってくれたらしく、ママがやたらと酒を勧めてくれた。
俺も遠慮なく飲み続けた。
昨日から一睡もしていなかったことも、頭痛のせいで鎮痛剤を飲んでいることも忘れて、酒に逃げてしまった。
当然、いつも以上に酔いが回ってしまった俺。
普段なら歩けなくなるほど酔うことなんてないのに、今日はダメだ。
ガンガンと頭が割れるような痛みが襲い、俺はうずくまった。
「専務さん、大丈夫?」
心配そうなママの声が遠くで聞こえる。
しかし、それに答える気力は残っていなかった。
バタン。
自分の体が床に落ちていく感覚がわかる。
しかし、もうどうすることもできない。
そこで、俺の記憶が途絶えた。



