そして遂に、あの時間。
生徒会役員決めが始まる。

「えー、早速なんだが、このクラスから1人生徒会長から直々に生徒会に入って欲しいと推薦された者がいる。」

教室が一気に騒がしくなる。
男子は俺には関係ないみたいな顔だけど、女子はみんな目をキラキラさせて、もしかしてとコソコソ隣同士話し合っている。

私は、もしかして私かも?とすら思わなかった。
きっと、頭が良い関口さんとか容姿端麗な坂下さんが選ばれるんだろうなあ。

そんなことを考えていると、教室中の視線が私に集中しているのに気がついた。

「椎名、聞いてたか?」

「?何の話でしょうか先生?」

ま、まさか?
いやいやそんなこと…

「椎名、生徒会長直々にお前を副会長に推薦したいそうだ。やんのか?やらないのか?」

………幻聴?夢??ドッキリ???

「せ、先生、私の頬つねってください。なにかの間違いとか、同姓同名がクラス外にいるとかじゃないですか…?」

「そんなことはない、これを見ろ。」

そう言って先生は、私の机に一枚の紙を置いた。
去り際に、頬を軽くつねられた。

…痛い…夢じゃない……

紙を見てみると

"1年C組出席番号14番椎名みくる氏を生徒会副会長に推薦する。"

私。
どこからどう見ても私だ。
1年C組の14番椎名みくるは私だ。

「で、やんのか?やらないのか?」

「やります!!やらせてください!!!」