昼休みが終わって、先生が教室に入ってくる。

「ほらそこ!席につけ!授業始めるぞー。」

退屈な午後の授業。
今日の午後一番の授業は古典の授業だ。

先生が黒板に書いた文字をひたすらノートに写す。

…思いつつ寝ればや人の見えつらむ 夢と知りせばさめざらましを……

「この意味分かる奴いるかー?……椎名、答えてみろ。」

なんで誰も手あげないの!
こんなの分かんないよー!

「分かりません。」

「だろうな。この言葉の意味は、恋しいあの人の事を想いながら寝たから夢にあの人が出てきたのだろうか、夢と分かっていたらそのまま起きなかっただろうに。という意味でー」

え、だろうなって先生!?先生ひどくない!?
古典のテスト、点数悪いの知ってて当てたな先生!
みんなもクスクス笑わないでよー…

それにしても、こんな恋がしてみたいな。
私の理想の男性は、イケメンで優しくて面白くて背が高くて頭が良いひと。
そんな人と、甘い甘い恋愛がしたい。少女漫画みたいな。
なかなか難しいけどね。