信じてもなかったので、そのままカバンにしまってある。
ーーこれは、運命なんじゃないか。
そう、思ってしまうのも無理はなかった。
らしくもなく、一目惚れだったのだから......。
このチャンスを逃す訳には行かない。
俺は、直ぐに飴の入った瓶をポケットに突っ込み、天使の女の子に会いに行った。
「俺と勝負して。俺が勝ったら、キミは俺のもの。負けたらーーコレをあげる」
ただ上げても、優しい人で終わってしまうだろう。
だから、これは俺がキミを落とす為に言った言葉だった。
絶対に逃さない。
俺を好きって言わせてみるーー。
そう思って始めた勝負が、俺をこんなに振り回すとは思ってもいなかった......。
俺が、可愛すぎるキミの一面を知るのはもう少し後のことーー。
ーーFin