1日目は、到着後、そのまま海岸で砂像造り。

各班ごとに砂を盛り上げて作品を作っていく。

うちの班は、友哉の一存でゴジラ。

私たちがいくらかわいいキャラクターを言っても、全て却下され、最後にはめんどくさくなった私たちが折れた。

バケツで砂を運んで山にして、ゴジラを形作っていく。

「美音、顔に砂、付いてるぞ。」

友哉が教えてくれるが、砂まみれの手ではどうしようもない。

「ん、もういいよ。
そういう友哉だって、砂、いっぱい付いてる
じゃん。」

私が笑うと、友哉が自分の手に付いた砂を私の腕に擦り付けてきた。

「わっ! 何するのよ!」

「美音が笑った仕返し。」

と友哉は悪びれもせずに笑う。

「あ、そう!」

私は、仕返しとばかりに、友哉の顔に砂を付けてやった。

そのまま私たちが砂を付け合っていると、同じ班の美由紀が大声を出した。

「美音も友哉もちゃんとやってよ!
うちの班だけ、終わらないじゃん。」

「あ、ごめん。」

私たちは謝って、また砂像造りに戻る。

最後は記念撮影。

出来上がった砂像と共に、どっちが砂像だか分からないような砂まみれの姿で、写真に収まる。


夜は旅館でおいしい海の幸に舌鼓をうち、昼の疲れもどこへやら、楽しく騒いで先生に叱られた。