本当に野球にラブなのは、誰でもない岡田君本人。
顔や言葉、態度に出さなくても、2年間一緒にやってきた仲間だから分かっいてる。
わたしは、稜ちゃんが野球をしているから、稜ちゃんが野球推薦で呼ばれた高校だから、ここを選んだだけ。
稜ちゃんの近くにいたい一心からの、不純な受験の理由・・・・。
岡田君は、純粋に野球がしたいからって入学したんだ。
「あっ、も〜っ!! ボール落としてるってば!」
岡田君が歩くたびにボタボタ落ちるボールを拾いながら、わたしもその後に続いた。
「行くぞー!ファイッ!」
「オー!」
「ファイッ!」
「オー!」
「ファイッ!」
「オーッ!」
練習が始まった。
球磨きをする岡田君の傍ら、わたしは言われた通りにぼーっとしながらランニングしている稜ちゃんを今日も眺める。
いつ見ても、何度見ても、飽きない稜ちゃんの姿。
瞬きしないで何時間でも見ていられるほど本当に稜ちゃんが好き。
今日も稜ちゃんだけを目で追っている自分に気づくよ・・・・。


