白球と最後の夏~クローバーの約束~

 
これがいつものパターン。

マネージャー2人、岡田君とわたしのいつものパターン。


だけど、岡田君の“投げたいのに投げられない”苦しさも分かるから、わたしは本気でなんて怒らない。

少しはムッとなるけど、でも、本気じゃない。

稜ちゃんだって、ほかの部員だってそう。そういう苦しいところが分かるから。

分かっているから。





だって岡田君は───・・。


7年前のあの練習試合で対戦した北星のピッチャーだったから。

皮肉なもので、野球推薦で入ったこの高校で、稜ちゃんと岡田君は再会したんだ。

どこにも故障がない稜ちゃんや大森君に皮肉を言うのも、わたしにちょっかいを出すのも、全部岡田君の辛い気持ちの裏返し。

大丈夫、みんな分かっている。





そんな岡田君の裏返しの皮肉に対して、わたしたちがしてあげられること。

お節介かもしれないけど、それはこういうこと。


「そっちこそ野球にラブなくせにサボらないでよねっ!」

「またヤカンでもひっくり返したんだろ? バカだなぁ花森は!」


ほら。