白球と最後の夏~クローバーの約束~

 
稜ちゃんと両想いになれたことが嬉しくて、ずっと前からそうだったことが少し悔しくて。

たくさん遠回りをしたけど、こうして恋の神様がわたしたちに奇跡を起こしてくれた。

それから、野球の神様と四つ葉の神様には“甲子園”という奇跡を起こしてもらった。

一緒に甲子園に行ける喜び、まだ終わらない夏・・・・嘘じゃない。


しっかりとつながれた手の感覚、熱さ、甘酸っぱく漂うコロンの匂い・・・・。

わたし、稜ちゃんの“特別”になれたんだよね?


初恋って実るんだ。

“初恋は実らないからずっと忘れられない思い出になる”

誰かがそんなことを言っていた。

ココちゃんだって、前にそんなことを言っていた。


だけど、わたしの初恋は実った。・・・・18歳の誕生日に実った。

わたしのために打ってくれたバースデーホームラン。

稜ちゃんの愛がいっぱい詰まった一生忘れないホームラン・・・・。

わたし、稜ちゃんの“彼女”になれたんだね。



稜ちゃんに手を引かれながら、わたしはたくさんの奇跡を噛みしめていた・・・・。