白球と最後の夏~クローバーの約束~

 
稜ちゃんもわたしもそんな会話がどんどん楽しくなってきて、いつの間にか2人で右に左にゆらゆら揺れながら笑っていた。


すると、急に揺れが止まった。

顔を上げると、稜ちゃんは急に真剣な顔に・・・・。

そして、ゆっくりと体を離すと、わたしの目を真っすぐに見て言ったんだ。


「じゃあ、俺がじいちゃんになってもずっと一緒にいてやるよ」


その声、その言葉、その瞳・・・・。

稜ちゃんの全部にキュンとしたわたしは、止まりかけていた涙がまたぶわっとぶり返した。


「返事は?」


稜ちゃんは息がかかりそうなほど顔を近づけて聞く。


「・・・・うん」

「大好き。百合・・・・」


なんとか返事をすると、稜ちゃんの甘い囁きがわたしをすっぽりと包み込んだ。

その大きな両手をわたしの顔に優しく当てて、流れる涙を丁寧にふいてくれる稜ちゃん。

そして・・・・。

ゆっくりと顔を近づけてくる。


・・・・キス。


わたしはそう確信した。

ファーストキスは稜ちゃんにあげるって決めていたんだ。