白球と最後の夏~クローバーの約束~

 
もう稜ちゃんを追いかけなくていい、稜ちゃんはずっとわたしのそばにいてくれる。

・・・・大好き。

稜ちゃんを好きでいて本当によかった、わたし。


「幼なじみの関係が壊れるのが嫌でずっと言えなかったんだ。百合のファンは多いから、いっぱいやきもち妬いたんだぜ、俺」


たった今目の前で起こったミラクルな奇跡の感動に浸っていると、思いがけない言葉が降ってきた。


「・・・・やきもち?」


これもまだ信じられなくて、わたしは稜ちゃんを見上げて聞き返していた。


「・・・・ん」


わたしを見下ろした稜ちゃんは、耳まで真っ赤にして小さくボソッと言う。

初めて見た・・・・稜ちゃんがゆでダコになってる顔。

それがすごくかわいらしくて、わたしだけに見せてくれるその顔が愛しくて愛しくて・・・。


「どれくらいやきもち妬いてくれたの?」


ついつい、意地悪な心に負けて聞いちゃったんだ。


「・・・・富士山くらい」


わたしから目をそらして、口を尖らせて言う稜ちゃん。

顔はもっとゆでダコ。