白球と最後の夏~クローバーの約束~

 
6時間目の生物の授業。

生物はけっこう好きな教科のはずなのに、今日の授業はなかなか集中できない。


もしもあのときチャイムが鳴らなかったら、稜ちゃんは何を言っていたんだろう。

“いい加減さぁ”のあと、稜ちゃんはどんな言葉を言おうとしていたのかな・・・・。

岡田君と話していたことには、確実にいい顔はしていなかった。

“岡田は手が早い”とも言っていたし、なんだろう・・・・保護者のつもりで言ったのかな。


ん〜。

ん〜。

ん〜・・・・。


そんなことをぼーっ考えている間に、授業は終わってしまった。

期待しても期待しても、それ以上に落胆する現実が待っているかもしれない。

そう思うと、どうしても・・・・。

ちょっと前に少しだけ好きになれた自分が、また嫌いになった。










「だーかーらーさぁ、遠回しに百合に“好き”って言ってんのと同じだってば!何回言ったら分かるのよ。も〜っ・・・・!」


ガコッ!


「あぁも〜、ゴミ箱からゴミ溢れてるってばぁ・・・・」