そのときちょうど、本物の流れ星が夜空にキラッと光った。
わたし、てるてる坊主を胸に抱いてその流れ星に祈ったんだ。
稜ちゃんにわたしの想いが届きますように・・・・。
そう、何度も、何度も。
流れ星が消えても、キラキラ輝く星にずっとずっと祈ったんだ。
今日の夜空は、星も月も手で掴めそうなくらいに近かった。
でも、手を伸ばしてみても掴めるはずもなくて。
親指と人差し指で星も月もつまむ真似をしてみただけだった。
それがなんだか稜ちゃんの心に思えて、きれいだな・・・・って感動もしたけど、すごく切なくて無性に涙が溢れた。
ねぇ稜ちゃん・・・・わたしは稜ちゃんが好きだよ。
稜ちゃんは、わたしのこと好き?
こんなに優しくされると、稜ちゃんもわたしのこと・・・・好きなんじゃないかって勘違いしちゃうよ。
ねぇ稜ちゃん・・・・稜ちゃんはどうですか?
その日わたしは、てるてる坊主を握りしめて稜ちゃんを想いながら眠った───・・。