夜になってもそんな気持ちのままで、ココちゃんに電話をしたりもした。

この気持ちを晴らす方法が分からなくて、どうしようもなくなったんだ。


『恋に嫉妬は付きものだからね、百合の気持ちよはく分かるよ。あたしも』


電話越しのココちゃんは、また泣いたわたしを慰めるように優しく言ってくれた。

それから、親身になって、こんなアドバイスもしてくれた。


『・・・・でもね、間違った感情ではないんだけど、あんまり過ぎると嫌な女になっちゃうよ?』

「うん、そうだよね。グス・・・・」

『ねぇ百合、長谷川君に話してすっきりしたら? 今あたしに話してくれてるみたいにさ』

「・・・・うん。頑張ってみる」

『そうだよ、百合!なんたって、ため込んだら体に毒だしね!』


恋愛の先輩であるココちゃんの言葉は、初心者のわたしをいつも正しいほうへ導いてくれる。


「うん、ありがとね」

『ううん。じゃあ、また学校で』

「うん、バイバイ」

『バイバイ』


ココちゃんとの電話を切ると、すぅーっと心が軽くなっていた。