そうして、それぞれに少しずつ心の整理をつけながら迎えた練習試合当日。

今回は相手側の都合もあって土曜日に行われることになっていた。



今日の天気も快晴で、陽なたにいると“もう夏だ”と錯覚するくらいに暑かった。

試合のほうも熱い展開で、対戦チーム・東高校の攻守にわたる名プレーに、青雲ナインはなかなか得点させてもらえなかった。

青雲も強くなったけど、東高校もこの約1年の間にぐんと力をつけていたんだ。


東高校は、去年の夏の予選大会、その1回戦で戦った相手。

そのときは、5回コールドの快勝を収めることができた青雲。

でも、今年の東高校は一味も二味も違って手強いチームに成長していた。

この前の練習試合で戦った花北高校ほどではないものの、公式試合ならしっかり9回まで戦える力をつけていた。


あの5回コールドからは想像もつかない、ピッチャーの強い肩やキャッチャーのリード。

攻撃力や守備力の向上も“こんなに強くなったの!?”と、目を見張るものがあった。

そしてもう1つ。

去年と大きく違う点があった。