白球と最後の夏~クローバーの約束~

 
そんなふうに思っているのに、それでも頭の中では違うことを考えてしまう。

岡田君が言っていた『何か1つでも勝ちたくて』という台詞。

そのことも、なぜか頭は勝手に考えていた。



きっとあれは───・・


“稜ちゃんがわたしを抱きしめる前に自分が抱きしめたかった”

“わたしを抱きしめる人は、自分が最初になりたかった”

そんな意味を含んだ台詞だったんだろうな・・・・なんて。

少しおかしなわたしの頭は、そう考えていた。

ものすごい自惚れで、自分でも笑っちゃうくらいにおかしな発想だけど・・・・。



岡田君も、案外早とちりな人なのかもしれない。

“稜ちゃんがわたしを抱きしめるなんて、そんなのあるはずない”

わたしはそう思っているのにな。










でも・・・・目の前に稜ちゃんがいるのにどうしてだろう。

なんでこんなにいろいろと考えているんだろう。

ついさっきのことで、まだ気が動転しているからなのかな。

突然がいっぱいありすぎて、もうよく分からないや・・・・。