白球と最後の夏~クローバーの約束~

 
「あ、明日も来る・・・・よね?」


わたしは思わず、岡田君の背中にそう聞いていた。

“わたしのせいでもう部活に来なくなったら・・・・”

そんなことが頭に浮かんで、とっさに言葉が飛び出したんだ。


「おぅ!明日は部室の掃除の日じゃん!手伝ってやるよ!」


振り向きざま、岡田君はニカッと笑ってそう答えてくれた。

“なに当たり前のこと聞いてんだよ?”とでも言いたげな、あのいつもの皮肉っぽい感じで。


このときの岡田君のめいいっぱい強がった言葉と笑顔、わたしはきっと、ずっと忘れない・・・・。





岡田君が帰って少しすると、走り終えた部員たちが我先にと部室に押し寄せてきた。

あっという間にぎゅうきゅう詰めになった部室では、わたしの目の前でユニホームを脱ぎだす部員もいて・・・・。

そういう光景に慣れていないわたしは、恥ずかしくて急いで外に出たんだ。


岡田君のロッカーにしまってあったてるてる坊主は、このとき稜ちゃんに渡せるはずもなくて。

とりあえず、みんなが帰るまで部室の外で待つことにした。