白球と最後の夏~クローバーの約束~

 
「・・・・でも、あのとき稜に言ったことは、俺の本心。花森が聞いた通り」


たちまち鳥の巣状態になり、逆毛もいっぱい立ったわたしの頭。

そこから手を離した岡田君は、悲しそうに笑った。

そして、続けてこうも言った。


「だから、今度花森が昨日みたいに泣いたら、俺は次こそは遠慮しねぇから。俺とつき合いたくないならもう泣くな。分かったか!」


次の瞬間には、無理をしているけどいつもの笑顔。


「う、うん。・・・・気をつける」


岡田君、本気だったんだ・・・・。

目を見れば分かるよ、いくら鈍感なわたしだって。

万が一でもOKをもらうことのできない告白をするのって、どれほど心が痛いものなんだろう・・・・。

万が一でも可能性が残されているわたしには、まだ想像すらできないよ・・・・。


わたしの“好き”を知っていながら、岡田君はこんなに真っすぐに告白してくれた。

胸が締め付けられるように痛い。

長い間、わたしは稜ちゃんしか見ていなかった。

岡田君は、それを間近で見て知っているのに・・・・。