着替えて戻ると、当然岡田君は帰ったあと。
応援グッズ作りの道具一式は、わたしの手提げカバンにきれいに片付けられていた。
それを複雑な心境で手に持って、さらに複雑な心境になりながら稜ちゃんが待つ下駄箱に向かった。
さっきのほっぺのことが、どうしてもわたしを複雑にさせる・・・・。
どこの教室の電気も消えていて、外の照明灯のぼぅーっとした淡い光と火災報知器の赤いランプを頼りに、わたしはとぼとぼと下駄箱まで進んだ。
確認し忘れていたけど、携帯で確かめるともう7時近く。
こんな時間だったら、数人の先生以外はもう誰も残っていないはずだよね。
下駄箱に着くと、暗い中でも見間違うことのない大好きな人の後ろ姿。
・・・・稜ちゃん。
本当に待っててくれてたんだ。嬉しい・・・・。
わたしが来た足音に気づいて、稜ちゃんが振り向く。
「てるてる坊主できたかよ? つーかさ、マネージャー、いっつも寝すぎ!」
白い歯とかわいい八重歯をのぞかせてニカッと笑う、屈託のないキラキラした笑顔がそこにあった。


