白球と最後の夏~クローバーの約束~

 
7回の裏は、花北ピッチャーの絶妙なカーブで無得点に終わった。

要所要所で使ってくるカーブ、やっぱり今回も苦戦を強いられるはめに・・・・。




あっという間に8回の表。

裏の攻撃がたとえ無得点でも、9回の表さえ守りきれば今年初めての勝利がつかめる。

守備に散っていく青雲ナイン。

疲れが目立ちはじめた大森君に、稜ちゃんが後ろからポンッと背中を押して追い越していく。

稜ちゃんも分かってるんだ、リベンジしたいっていう大森君の気持ち。

きっと、グローブで隠した口で言ったのはこう。

“信じて投げろ”

・・・・かっこいい。



すると・・・・


「キャーッ!長谷部く〜ん!!」


その甲高い声に後ろを向くと、部活に来ていた女子生徒たちがいつの間にかズラリ。

その中でも一際目立つ3年の派手な6人グループが、稜ちゃんに黄色い声援を送っていた。


「・・・・うっせぇなぁ。ただのミーハーなくせによ」


岡田君がチッ!と舌打ちしながら彼女たちをギロッとにらむ。


「・・・・はは」