白球と最後の夏~クローバーの約束~

 
大森君も余裕で一塁を踏んで、上田君もなんとかセーフで。

嬉しいはずなのに、がっかりしたこの気持ちは何かな・・・・?


「稜、ベース踏むとき、一瞬花森のこと見てたのにな。残念だぁ、見られなくて」

「っ・・・・!」


そんなバカな!

稜ちゃんが試合中にわたしを見ることなんてないもん。

たったの一度だってなかったんだよ? ありえないもん。

でも、岡田君の言葉にどうしても赤くなっちゃうわたし。・・・・体は正直者だな。


きっとわたし、岡田君にうまい具合に遊ばれてるんだ。

わたしがあまりにも過敏に反応するから、それを面白がってる。


「まっ、試合はまだまだ始まったばっかだからよ!」


なによ、その意味深な発言は!


「関係ないもん、そんなこと!」

「ほほぅ〜」


・・・・確かに、稜ちゃんの得点シーンが見られなかったのは残念だけど。

でもさ? なんでそこまで心が読めるわけ!? 岡田君は!

そんなに分かりやすいのかなぁ、わたしって。

なんだかヘコんでくるなぁ・・・・。